- 胡琴:許可(シュイ・クゥ)
- 中国・南京生まれ。1982年、国立中央音楽学院卒業、翌年、国立中央民族楽団の首席二胡奏者(コンサートマスター)に就任するなど早くから第一線で活躍、クラシックやジャズの奏法も研究し、楽器に独自の改良を加えるなど、二胡の可能性を飛躍的に拡げた二胡演奏の第一人者。ジャンルを超えた世界的アーティストとしての地位を確立している。
アジア地域、ヨーロッパ各国、アメリカなど世界各地へ頻繁に招かれ、カーネギーホール、ベルリン・フィルハーモニーホールなど世界の著名なホールでのリサイタルやオーケストラとの共演を成功させている。日本では、指揮者/作曲家・外山雄三氏より作品の献呈を受け初演するなどオーケストラとの共演も多く、日本フィル、東響、東フィル、新日フィル、東京シティ・フィル、名古屋フィル、仙台フィル、神奈川フィル等主要オーケストラと共演。
また、人気歌手ユーミンとの共演で愛知万博やNHK紅白歌合戦に出演するなどユニークな活動も多い。フジテレビ「ミュージックフェア」、テレビ朝日「徹子の部屋」「題名のない音楽会」、テレビ東京「タモリの音楽は世界だ」等々、日本のテレビ番組にも頻繁に登場し、明るく親しみやすいキャラクターで人気を博している。
2008年には、ベルリン・フィルハーモニー主催の室内楽シリーズで、ベルリン・フィル弦楽五重奏団と共演、同五重奏団の日本公演にもソリストとして参加。2001年、「シルクロード・プロジェクト」のメンバーとしてアジア・ツアーに参加、ヨーヨー・マとの二重奏は台湾国営テレビで放送される。2009年、世界遺産/京都・上賀茂神社ならびに京都コンサートホールでチェコ・フィルハーモニー八重奏団と共演し大きな話題を呼んだ。2011年、北京と上海にて、ベルリン・フィル弦楽五重奏団と再度共演。ベルリン・フィル音楽監督のサイモン・ラトル氏にも絶賛される。2012年より上海ジャズ・フェスティバルの音楽監督に就任、超絶技巧ヴァイオリンの鬼才ロビー・ラカトッシュと共演。2014年、ベルリン・コンチェルトハウスにて、再びベルリン・フィル弦楽五重奏団をバックに「シルクロード音楽の旅」をテーマに、ドイツで初の二胡リサイタルを行う。12月にはベルリン放送交響楽団と二胡では世界初のレコーディングを行い、同楽団とドイツ放送局から全面的な支援を受けて発売したCD『許可/二胡&ベルリン放送交響楽団~超絶技巧〈ツィゴイネルワイゼン〉』は全ドイツへ向けて放送されている。2015年9月、「フォーカス・オン・チャイナ」と題したルクセンブルク国際音楽祭40周年際では、再び許可とベルリン・フィル弦楽五重奏団が共演。2016年2月、東急文化村オーチャードホールにて、テレビ朝日主催「徹子の部屋」クラシック・コンサートにソリストとして東フィルと共演。5月、銀座ヤマハホールにて、ベルリン・フィル弦楽五重奏団との共演。9月には、ベルリン・フィル主催により、8年ぶりにベルリン・フィルホールにて、ランチコンサートを成功させた。2017年4月、ベルリン・ドイツ交響楽団とのレコーディングでは、許可自身の二胡とオーケストラのためのオリジナル作品をはじめ、中国を代表する現代作曲家、陳怡、楊勇、周龍への委嘱作品を世界初録音、伝統音楽の神髄と現代音楽による、これまでにない新しい中国音楽のサウンドを作り出した。11月、大阪にて再びチェコ・フィルハーモニー八重奏団と共演、新しいアルバム神弓妙韻「風韻」~許可/二胡とベルリン・ドイツ交響楽団~世界初発売記念コンサートを開く。
許可の二胡が、ヨーロッパにおいて新しい弦楽器として迎えられることが期待されている。
すでに31枚を超えるCD(クリスタルディスク一枚含む)や2枚のDVDをリリース。国内では東京・名古屋・大阪にて許可二胡塾を開校し、指導者としても多忙を極めている。現在、日本と欧米を中心に活躍しながら、中国国立中央音楽学院客員教授、上海音楽学院客員教授も務め、2014年8月より、中国以外の世界の大学で初めて二胡専攻科を設けた洗足学園音楽大学の客員教授も務めている。
- 共演:チェコ・フィルハーモニー八重奏団
- 1994年チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の主要メンバーらで結成された。チェコ国内はもとよりヨーロッパ各地で積極的に演奏活動を行っている。シューベルト:八重奏曲などCD録音も多い。1997年の初来日公演はNHKが収録しテレビで放映され好評を博した。1998年第1ヴァイオリン奏者ミヒャエル・メテルカの急逝により、読売日本交響楽団のコンサートマスターやシュターミツ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者を務めるなど、ソリスト、室内楽奏者として高く評価されているチェコを代表するヴァイオリン奏者の一人、ボフスラフ・マトウシェクが後任に迎えられた。2009年の日本公演では、日本でも人気の高い二胡奏者/許可(シュイ・クゥ)との共演で世界遺産/京都・上賀茂神社ならびに京都コンサートホールで公演し大きな話題を呼んだ。今回で9度目の来日となる。
●ボフスラフ・マトウシェク(第1ヴァイオリン)
プラハの春国際音楽祭コンクール第1位。15年間シュターミッツ弦楽四重奏団のリーダーを務めた。読売日本交響楽団ソリスト兼コンサートマスターとして活躍。ソリストとしてチェコ・フィルと度々共演。チェコ・フィル団員ではないが、メンバーの強い要望により1998年から八重奏団のリーダーを務めている。
●ミラン・ヴァヴジーネク (第2ヴァイオリン)
プラハ音楽院在学中の1996年にチェコ・フィルに第1ヴァイオリン奏者として入団。チェコ・フィル室内合奏団など室内楽でも活躍している。
●ヤン・シモン (ヴィオラ)
1986年、チェコ・フィルに入団。古楽器アンサンブルのプロ・アルテ・アンティクア・プラハを結成。チェコ・フィル六重奏団のメンバーでもある。
●ヨゼフ・シュパチェク (チェロ)
1990年チェコ・フィルに入団、現在まで同管弦楽団の首席代理を務めている。チェコ・フィル六重奏団、プロ・アルテ・アンティクア・プラハのメンバーとしても活躍している。
●イジー・フデッツ (コントラバス)
チェコ・フィル首席コントラバス奏者。マン島国際コンクール第1位。ミュンヘン国際コンクール第3位。チェロとのデュオ、デュオ・ディ・バッソを結成しCD録音や演奏会で活躍。
●ズデニェク・ディヴォキー (ホルン)
チェコ・フィル首席ホルン奏者。プラハの春国際音楽祭コンクール入賞。ミュンヘン国際コンクール桂冠賞受賞。シュターミッツ弦楽四重奏団、パノハ弦楽四重奏団などとも共演。
●イジー・ザイドル (ファゴット)
プラハの春国際音楽祭コンクール第1位。ミュンヘン国際コンクール第2位。2012年まで35年にわたりチェコ・フィル首席ファゴット奏者を務めた。
●トマーシュ・コパーチェク (クラリネット)
1997よりチェコ・フィル首席クラリネット奏者。チェコ・フィルの他多くのオーケストラとソリストとして共演。チェコ・フィル・ジャズ・バンドの音楽監督も務めている。
|